FIAT MULTIPLA

非常に個性的な外観を持つFIAT MULTIPLAの入庫です。

今回の修理は外装の気になる部分の化粧直しといった感じですが、具体的にはエンジンフード、左右Fフェンダーの飛び石・錆の修理、左F・Rドアにかけての凹み。左右クォーターパネルのアーチ部の錆が主な修理箇所となりました

しかし、実際にバンパーやテールレンズ等の外装部品を外していくと、オーナー様も把握していなかった酷い錆等が見つかるものでして、今回も左右のリヤタイヤハウス後部と荷室フロアが錆びて貫通していることが判明。(写真がありませんでした。)

内外板とフロアパネルが複雑に組み合わされていて非常に狭く手が入り難いため、今回は溶接作業を避け、作成した部材をボンディングしていく方法で修理。防錆処理も出来る限りのことを。

防錆を謳っている資材は様々ありますが、車の外装のように塗装での仕上げを前提とした場合、下地に用いる防錆資材はやはり相性というか、できるだけ上塗りに影響の少ないものを選びます。「これさえ使えば絶対大丈夫!」というものがあれば良いのですが、いまのところ出会えていません。

飛び石が原因でできる錆、引き出し板金をおこなった箇所、前述したようなヘビーな錆。それぞれに適した(適していると考える)処置をしながら塗装の準備を進めていきます。

弊社の繁忙期と重なってしまい、なかなか思うように作業を進める事ができませんでしたがようやく塗装ブースへ。

ゴールド系の色は色味を合わせるのが難しく(僕個人としては笑)色合わせも苦労するだろうと覚悟してしたのですが、標準配合を少し弄る程度で色が合ったので一安心です。

あとはムラを出さないように綺麗に塗り上げるのみ。

良い感じに仕上がったのではないでしょうか!?このあと焼き付け乾燥をして磨き工程へと移ります。

磨きの工程を済ませてから、塗装準備のために外した部品等を組み付ける際にも錆びて折れてしまったバンパーステーを作成したりボルト類を防錆塗装したりと時間がかかってしまいましたがあともう少し

工場内での移動で乗っただけですが、MULTIPLAは非常に乗りやすい!

窓も大きくフロアが高いので見切りも良いですし、室内もゆったり。6人乗っても荷室の広さはそのままというのも良いです。個性的な外観に注目がいきがちですが、マニュアルシフトで軽快なドライブが楽しめそうな1台でした。

しかし、イタリア車によく見られる内装のベタベタなど悩みもあるそうでして、気になる部分を改良しながら維持することを楽しんでいらっしゃるオーナー様が少し羨ましく思えました。

U様、この度はご利用頂き誠にありがとうございました。お車に関する貴重なお話も伺えて楽しかったです。

今後ともよろしくお願いいたします。

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