インプレッサを全塗装（納車編） - 前田自動車.jp

そもそもＳ201は４ドアなので、２ドアに付くのかどうかが不安でしたが、長さは同じでした。ただ、リアドアにあたる部分の加工が必要でカットが必要です。サイドスパッツもバランス良く納めようとすると、どうしてもドアに干渉してしまうので、先っちょをカットして造り直しました。

ここで、せっかくＳ201の部品を付けたのだから、色をシルバーにしてみては？という案が浮上しました。Ｓ201はボディーがシルバーでエアロパーツがガンメタっぽいグレーなんですが、ソニックブルーマイカにガンメタはちょっと合わない気がしたので、ボディー色のアークティックシルバー（97Ｈ）をチョイスしました。それに合わせて前後バンパーの下部もシルバーに塗装して統一感を図ります。リヤウィングの羽部分もシルバーなので良い感じです。

次に塗ったのはインパネですね～お客様のご要望に答え、メーターパネルやエアコン周りなど多数塗りました。もちろんソニックブルーマイカで。

最後にリヤウィングも当然ばらして塗ったのですが、大きな問題が・・・。ウィングを分解するにあたって、左右のシルバーのアルミパネル（STiと書いてある）を剥がすと中にボルトが見えて分解できるんですが、薄いアルミなのでどうしてもベコベコになってしまいます。まぁこんな部品くらいスバルから買えるはずと思ったのが間違い。スバルに問い合わせてみると・・・「このアルミパネルだけの支給は無いんです。ウィングをアッセンブリーで購入して頂くことになります。」って。えっ！！！！！？正気ですか？？？再使用不可のパーツの供給が出来ないなんてそんなアホな。

スバル側の話によると、スバルの内製工場でもウィングの修理の際には分解せずにマスキングして塗装するそうです。もう少し気の利くメーカーだと思っていましたがSTiにはやられました。で、どうしようかと悩んだ挙句、ウチに出入りしている業者さんに金属加工の会社を紹介してもらい、薄いステンレスで製作してもらいました。（アルミだとものすごいコストがかかるそうです。）ヘアライン加工もされており、サイズもピッタリ。

お客様にもその経緯を話し了承していただきました。事前に確認しなかったウチのミスでもありましたが、まさかと思う出来事に全員青ざめたのは言うまでもありません。

そんなこんなで残す作業は、ＨＩＤの取り付けとタイヤ交換、ウィンドウモールの取り付け、その他の部品の取り付け、磨きでやっと完成です。１１月に引き取って約４ヶ月。十分すぎるほど時間をいただいたので、それぞれが空き時間を見つけては作業に専念してきました。

ルーフベンチレータの取り付けは社長の力作。エアロパーツの加工や板金は洋介の力作。塗装全般とＨＩＤ取り付け、メールでの打ち合わせは私の力作。全員で作り上げた作品はやっと納車となり、２年間の海外生活から帰国されたオーナー様も非常に喜んで頂けました。なかなかお目にかかれない仕様のインプレッサだと思います（笑）。

 Ｋ様、この度は遠くは日本の裏側から全塗装のご依頼、誠にありがとうございました。

メールのやりとりだけで全塗装したのは初めてでちょっと不安でしたが、ご自分のお車の状態をしっかり把握されていた事、的確な作業指示と要望を伝えて下さった事が助けとなりました。

本当に便利な世の中ですね～。口頭だけの打ち合わせだとニュアンスが伝わらなかったり、勘違いしたり、忘れてしまったり・・・ですが、メールで打ち合わせは文章として残るので、作業の確認になり非常に便利なツールだと思います。

日本での仕事は他国とは勝手が違うと思いますが、しばらくはリハビリだと思って徐々に慣らしてください。札幌に帰ったときは是非寄ってくださいね！それでは、有難うございました！！