ホーム > 自動車鈑金・塗装 , 鈑金・塗装 > 錆との格闘(ロードスター編)
錆との格闘(ロードスター編)
今年も残すところあとわずかとなりました。自動車板金のブログも今年最後の記事となりそうです。
実は最近、仕事としてはかなり脂っこい内容の作業を請けていたのですが、下請けの仕事のためブログには載せられませんでした。
やる事が山積みでみんな疲れ気味だったのかもしれません。
そんな感じでやっと落ち着き、正月休み突入モード気味の前田自動車ですが、今回はロードスターの下廻りの錆の修理の模様をご紹介します。
入庫の相談を頂いたときは丁度タイヤ交換の時期でした。オーナー様がジャッキアップのためジャッキスタンド(馬)に車体を乗せたところ、左ステップに大穴が開いてしまったそうです。恐ろしい・・・タイヤを外した状態だったらシャレになりませんよね~。
大穴の原因はもちろん錆による腐食です。もはや指で突付いただけでもボロボロ錆が落ちてきます。本来なら、ステップ交換ですが、応急処置で板金で直す事になりました。
腐食している部分を切開してみると、想像よりはるかに錆が進行していまして、内板骨格まで侵されておりました。
ここがヤラレテいますと仮に上から新品のパネルを被せても溶接する場所が無い事になります。要するに、骨格から作らないとダメなんですね。
ステップの耳もその裏側もグズグズに錆びていましたので、まず錆を徹底的に落とします。ステップの中から大量の錆のグズが出てきて、ちょっと引き気味になってしまいましたが、やるしかありません(笑)
次に錆の進行を止める錆転換剤を吹き付け、十分に浸透させて、あとは鉄板を利用してとにかく溶接していき、穴を塞ぎ、成形していきます。溶接の後も錆びないように防錆剤を吹き付けます。
今回の下廻りの処理に伴い、何か良い防錆剤はないかと探していたところ、「ウルト社」の製品が目に止まりました。評判は前々から聞いていたので、ウルトジャパンと取引することに。
そこで今回購入したのがコレ。油性のアンダーボディーシールです。
ベンツなどの下廻りに採用されているもので、防音、防振効果もあります。純正のアンダーコートの質感を再現できます。上から塗装してもなんら違和感無く仕上げる事が出来ました。
けして安い商品ではありませんが、こういうしっかりした商品を使うと作業する側も安心して自信を持ってお客様にお渡しできます。
とりあえずは、無事仕上げることが出来ましたが、完璧な防錆処理ではないのでまた錆びる可能性はあるかもしれません。
またスタンドジャッキよりはフロアジャッキを使う事をオススメしました。念のためですけどね。
今回の修理費用は、反対側のステップも錆びていましたので、左右で¥42000でした。
K様、今回はご入庫いただき誠にありがとうございました。これからも長く乗っていただけるようお手伝いいたします。いつかは全て綺麗にオールペン?したいですね!!
そういえば今年はロードスターとビートの問い合わせが多かった気がするな~。
2008年12月26日 前田自工 | 個別ページ | コメント(0) | トラックバック(0)
関連記事
トラックバック(0)
このブログ記事を参照しているブログ一覧: 錆との格闘(ロードスター編)
このブログ記事に対するトラックバックURL: http://maeda-bp.jp/bp/mt-tb.cgi/77
コメントする