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ホンダ純正サイドバックを塗装
今回は小物塗装編で、ホンダの純正品かと思われるバイク用のサイドボックスの塗装です。VFRのボディー色「スパークリングシルバー」に色替えの依頼を請けました。素材はプラスチックですが、白に塗装してある訳ではなく、プラスチックそのままの色の白で要するに無塗装状態です。
ボックスの内部は塗装せずに外側の見える範囲をシルバーに塗り替えるわけですが、当然ばらします。
早速クリーニング&足付けの作業にかかり、塗装の下準備をしておきます。「物」を塗装する際、いかなる場合でも表面を塗料の乗りやすい条件にリセットする必要があります。
プラスチックでも、金属でも。大抵の場合はサフェーサーを吹いておけば問題ないと思いますが、プラスチックの場合、プライマーというもので表面改良をして更に塗料の密着をアップする事が出来ます。
以前、試験的に今回と同じような素材のプラスチックを#1000のペーパーで足付けをして、プライマーを塗らずにそのままシルバーを塗装してみたところ、ペーパー傷が出てしまい、何度塗り重ねても消えませんでした。
そこでその上からプライマーを吹き、またシルバーを塗装したところ、綺麗にメタルが配列してペーパー傷が消えました。今回はその経験を生かし、プライマーを塗装してからシルバーを乗せていきました。
塗装するということは一見単純な作業に思われますが、条件を作り出すまでが大変です。特にシルバーを塗装するときは下地はもちろん、ブースの設定温度、シンナーの揮発スピード、ガンの設定、その他全ての条件がそろわないと綺麗に色が乗ってくれませんし、対象物が大きければ大きいほど難易度は上がります。
一昔前の塗料に比べると今の塗料は格段に塗りやすいといわれますが、その分下地に対してかなりデリケートです。次世代の塗料として脚光を浴びている水性塗料は更にデリケートらしいです。非常に高価な塗料ですが「環境に良い」ということはこれからの我々の業界には必要不可欠なテーマですね。なんだか設備投資ばかりお金がかかるな~。
今回はちょっと専門的なお話になってしまいましたが、塗装のことを少しでも分かっていただければ幸いです。
F様、この度は弊社をご利用いただきまして誠にありがとうございました。というか一ヶ月もお待たせしてしまい大変申し訳ございません。サイドバックを取り付けたところを見てみたいので、よろしければ写真でも送ってくださいね。(^ー^)ノ
2009年2月26日 前田自工 | 個別ページ | コメント(0) | トラックバック(0)
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